こんにちは!やーるー科学大学 学長のイエモリです。
前回の更新からだいぶ時間が経ってしまいました。お久しぶりです。
目次
はじめに
さて本日は、前回のアルカンの基礎の続きです。
最も単純な有機化合物メタンですが、前回お話しした通り基本は原油の分留によって手に入ります。
今回は、原油以外にどのようにメタンを生成することができるのか、実験室レベルの話をしていこうと思います。
アルカリ融解
方法としては、カルボン酸塩のアルカリ融解をすることで得られます。
画像は、学生時代のテキストから引っ張ってきました。
水酸化ナトリウムは固体、そしてカルボン酸塩も固体なので固体×固体の反応ということになります。
この反応は、一般式で化学反応を書くと以下のようになります。
アルカンの生成
△は加熱を表しています。
カルボン酸塩と水酸化ナトリウムを入れてドロドロに煮ることで、炭酸ナトリウムとアルカンを得ることができるのです。
ここで新しい元素が出てきました。”R”です。
これは、正確には元素記号ではなく分子の残りRestの頭文字をとってRとしています。
Rー には CnHmー または Hー が入ります。
それでは、実際にRへ炭化水素を入れたものを例にとってみてみましょう。
アルカリ融解① メタン生成
アルカリ融解② エタン生成
こちらの反応はRにメチル基CH3– が付いていて、最終的にメタンが生成されました。
では、Rがエチル基の場合はどうでしょうか。
そうです。エタンが生成されます。反応式は以下。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今日は実験室での基礎的なメタンの生成方法を見てきました。
私たちが、日常で目にする(メタン自体は目に見えませんが)メタンは実際には原油から生成されているものです。
しかしながら、このアルカリ融解の手法は有機合成を語るうえでは避けて通れない重要な実験手法です。
ぜひ、頭に入れておきましょう!
以上!最後までご愛読ありがとうございました。またお会いしましょう^^
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