こんにちは!やーるー科学大学 学長のイエモリです。
今回は周期表は面白いシリーズ第二弾ということで、遷移元素について扱っていきましょう。
早速、見ていきましょう。
目次
遷移元素
こちらが皆様ご存じ周期表です。
ざっくりと色が塗ってあるところが典型元素だと思ってください。
典型元素に関する詳しい記事はこちらを参照してください。
周期表の第4周期から下の元素たちを切り取ってみました。
受験生の皆様お待たせしました!早速語呂合わせから行きましょう。
閣下はスコッチ暴露マン、笛子にはどうせ会えんが
か(K)っか(Ca)はスコ(Sc)ッチ(Ti)ば(V)くろ(Cr)マン(Mn)ふぇ(Fe)こ(Co)に(Ni)はどう(Cu)せあえん(Zn)が(Ga)
典型元素の時は縦に語呂合わせで覚えましたが、遷移元素は横に覚えましょう。
遷移元素は横に性質が似ているのです。
私が大学受験生のときは、第4周期までは覚えるように、ということでここまでは語呂合わせで覚えました。
第5周期以降は特に暗記していないんですが、皆様、何かおすすめの語呂合わせがありましたらご教示ください。
ぜひコメントにお書きください!
代表的な遷移金属が含まれる化合物などを並べてみました。
今回載せているのは一部だけですが、とてもカラフルですよね。
そうなんです。金属って美しいんです。
そして、この美しさはそれぞれの金属の酸化状態の変化によって生み出されることが多いのです。
(酸化と似た言葉に酸性があります。これらは似て非なるものですので詳しくは別のブログで。)
順番に何の金属か見ていきましょう。
- 塩化コバルト
- ニクロム酸カリウム
- 硝酸ニッケル水溶液
- 過マンガン酸カリウム
- 緑青
- ニホニウム
- 金塊
- 灰重石
- 水銀
- 酸化鉄
塩化コバルト
化学式はCoCl2で、お菓子の乾燥剤(シリカゲル)の中に数粒入っていることがあります。
青色であれば、シリカゲルに乾燥力があり赤色になっていたら湿っているということが視覚的にわかる優れもの。
色が変化する不思議は錯体の化学ですが、詳しくはまた別のブログで学んでいきましょう。
ニクロム酸カリウム
過マンガン酸カリウムと並んで強力な酸化剤の一つ。
化学式は
K2Cr2O7
ざっくりとしたイメージはクロム酸カリウムが双子で暴れまくるような感じ。
※画像はイメージです。
硝酸ニッケル水溶液
こちらも中心金属がNi2+のアクア錯体。
淡いグリーンの水溶液はとてもきれいですね。
基底状態(エネルギーが低い状態)から遷移状態(エネルギーが高い状態)へ電子のエネルギー状態が上がり、また電子が基底状態へ戻るときに色を出すのです。
詳しくはまた別のブログで学んでいきましょう。
過マンガン酸カリウム
強力な酸化剤の一つ。赤紫色が特徴な酸化剤。
化学式はKMnO4
錯体が鮮やかな色を出すことを学ぶと過マンガン酸イオンは無色になるはずですが、実際は濃い赤紫色です。
その謎を解明するのはもう少し先になりそうですね。お楽しみに。
酸化剤のマーク
緑青
銅の錆として有名な緑青(ろくしょう)。
緑青の主な成分としては、塩基性炭酸銅という化合物がよく知られているが環境によって生成される主成分が変わることがあります。
塩基性炭酸銅の化学式はCuCO3・Cu(OH)2
ニホニウム
ニホニウム(英: nihonium)は、原子番号113の元素。 元素記号は Nh。 日本で発見された日本産の元素です。
超ウラン元素では比較的長寿命とされ、278Nhの平均寿命は2ミリ秒であることがわかっています。
そしてこのニホニウムは日本人のグループ、森田グループが発見した元素であることでも有名。
金塊
元素記号で示せばAu。
みんな大好き金。
金やプラチナなとは貴金属と呼ばれています。
あらゆる酸や塩基(アルカリ)に対して安定で、溶解させるときは王水を用います。
なぜ、貴金属は安定に存在するのか後日見ていきましょう。
灰重石
タングステン酸カルシウム。
化学組成はCaWO4である。
英語で書くとタングステン(tungsten)ですが、元素記号はWです。
灰重石は紫外線を照射すると写真のように青く光る。
Wは金属の中で最も融点(融ける温度)が高く、約3380度である。
高い融点(約3400℃)を持つ金属のため、電球のフィラメントに用いられている。
電球の化学もとても面白い!
水銀
タングステンとは逆に金属の中で最も融点が低い金属。
水蒸気が蛍光灯の中に充填されている。
大気圧=760 mmHgということを見出したトリチェリの実験は有名。
現在このmmHgは医療の世界で血圧の単位として用いられている。
上が120下が80と言われたら、上が120 mmHgということである。
酸化鉄
日常生活でもっとも身近な腐食。
Fe → Fe3+ + 3e–
Feの単体は銀色だが、3価のイオンが赤茶色である。
鉄 は 酸化 された。
と表現する。
当たり前のことだが、この主語と受け身の日本語の関係が酸化還元反応を理解するのにとても重要である。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回、様々な金属について触れてきましたがまだまだ序の口です。
どれだけ身近なところに化学が潜んでいるのか、実感が湧くと周期表にも愛着がわいてきませんか?
今回は、本当に表面だけ。詳しくは近々ブログをアップ予定なのでお楽しみに!
すいへーりーべーと覚えるだけ覚えた人もまだ周期表を覚えていない人も楽しい化学の世界は目の前です。
コメント