タイトルの通り現在開催中(2023年7月15日(土)〜10月9日(月・祝))の国立科学博物館で行われている特別展「海 ―生命のみなもと―」Special Exhibition The OCEAN -The Origin of Life へ行ってきました。
目次
科学博物館に行ってきたぞ
私が行ったのは8月の平日。
そこまで混んでないだろうと思っていましたが、夏休み中のご家族が多くて大誤算でした。
チケットは当日楽天チケットで購入。
クレジット支払からのセブンイレブン受け取りでした。
いざ!科博(国立科学博物館)へ!
早速、間違えました。考える人がいるのは西洋美術館。科博はその隣です。
入り口ではチケットの有無と予約の確認をしますが、私は予約していなかったのでその旨を伝えると、今の時間なら入れますよ。とのことで通してもらいました。
まっすぐ進んで右側には大きな手荷物を預けられるロッカーがあります。
ロッカーは100円入れるタイプ(あとから返ってきます)。
チケットをもぎってもらい、地下へ。
場内マップを取ります。
第一会場は1章から4章までに分かれています。
第1章は海と生命のはじまり
第2章は海と生き物のつながり
第3章は海からのめぐみ
第4章は海との共存、そして未来へ
というチャプターで構成されていました。
第1章 海と生命のはじまり
海展というタイトルですがいきなり、地球を飛び出して宇宙に行きます。(笑)
地球の水の起源を探すために、地球の中ではなく宇宙にその痕跡をさがしにいくんですね。
このリュウグウのサンプルから様々なことが分かってきました。
サンプル中の鉱物には水の存在下で形成された痕跡とさらに水も見つかったようです。さらに、その中には多くの有機物も含まれていたんだとか。
初期地球の状態が予想できるなんて本当にすごいですね。
すごくびっくりしたのは、海水の化石。
光が反射してしまってわかりにくいですが。
24億年前の海水化石。ロマンですね。
姓名の起源としては海底熱水説があります。
チムニーと呼ばれる海底噴出孔。このような環境下では高圧の水素ガスが発生し、生物的ではない有機物の存在も確認されています。初期地球はこのような環境だったのではないか。とも言われています。
約30億年後にはシアノバクテリアが登場。
この子は光合成をするのですが、光合成の原料は二酸化炭素と太陽エネルギー。
当時大量にあった二酸化炭素はシアノバクテリアによって固定され、地球は酸素で満たされました。
このシアノバクテリアが放出する酸素は当時の原核生物たちにとっては猛毒。
いつしか、この酸素を逆に利用するような真核生物が登場しました(原核生物や真核生物については別のブログで詳しく説明させてください)。
簡単に言うと、シアノバクテリアが出てきたときは比較的単純な構造をもった生物でしたが、猛毒な酸素へ適応するために複雑な生物へ進化したのです(進化はランダムに起こるのですが詳しくはまた今度)。
この第1章ではシーラカンスのホルマリン漬けも見ることができます。いわずと知れた生きた化石ですね。
第2章 海と生き物のつながり
ここでは海と生き物がどのようにつながっているのか学ぶことができました。
地球の表面積は約510,000,000(5億1千万)km2でなんと海はそのうちの70%を占めるんだとか。
海水をなめてみたことはありますか。しょっぱいですよね。そのしょっぱさの原因がNaCl(塩化ナトリウム)です。
ちなみに塩分濃度というのは間違いで海洋学では「塩分」と言います。学生時代、教授からよく注意されたものです。
海の特徴を学んだところで、日本の海にフォーカスを当ててみましょう。
日本の海が面白いのは、開放的な太平洋と半閉鎖的な日本海を有している点。
日本海は冷たい海水に暖かい海からの黒潮が流れこんでくる独特な形状です。
このような形状が豊かな生態系を見ることができる理由なのですね。
私はダイビングをするのですが、ウチワ状の珊瑚に理由があったことに感動しました。
ナガスクジラのレプリカもいました。テンション上がります。
夏の思い出に写真を一緒に取ってみては。
ところで彼は、普段は海に潜ってすごしていますが、哺乳類なので呼吸をするために表層へ顔を出しますよね。そのときに鉛直方向へ泳ぐときに海の中がかき回されるんだとか。このかき回しが海にとっては重要らしいですよ。
その他、ユメゴンドウの骨やフエヤッコダイのホルマリン漬け、ウミガメちゃんのレプリカなど海と生き物の関係を学ぶことができますよ!
第3章 海からのめぐみ
こちらでは、私たちの祖先が海とどうかかわってきたのかがわかります。
私たちホモサピエンスの親戚(?)ネアンデルタール人の中には外耳道骨種があるものも発見されています。これは彼らが素潜りをしていた可能性を示す重要な手がかりです。
我々の祖先は貝を使ったビーズや絵の具のパレットに使っていたようです。
彼らの中にも時代の最先端を行く流行のファッションがあったのかな?とか考えると楽しいですね。
一番驚いたのは、渡来。
彼らは、大陸を渡り、琉球列島から現在の日本列島へ渡来してきたとのことですが、当時、現在のような船はありませんから、もちろんお手製の船。
現代人が3万年まえの人たちがどうやって渡来したのか検証するビデオもありました。
これには、シンプルにすげえ。って感じました。
最後に第4章です。
第4章 海との共存、そして未来へ
ということで、私たちの暮らしを支えてくれている海運の紹介。
自動車船やLNG船など模型を見ながら学べるスポットです。
そしてなんといっても、JAMSTECの無人探査機ハイパードルフィンはテンション上がりました。
海底のさまざまなもの(鉱物から生物まで)をサンプリングしてくることができるすごい子です。
熱水で大金持ち?!
将来、この技術で熱水大富豪が生まれるかも?
海底にはいいことばかりじゃなく、現在大きな問題となっているごみ問題も。
プラスチックは基本的に天然では存在しないので分解がとても難しいんです。
クジラの胃の中にこれだけのものが残る。
我々の豊かな暮らしの代償としてとんでもないものを地球に残しています。人間は。
とても考えさせられますね。
おわりに
いかがだったでしょうか。
夏休み残り半月。
お子様の自由研究が終わってないあなたも、科学や海の神秘に触れたくなったあなたにもおすすめ。
初めて学ぶ人から大人の学び直しまで幅広い人たちにぴったりな科博の展示。
特別展「海 ―生命のみなもと―」Special Exhibition The OCEAN -The Origin of Life
気になったあなたは、上野へ行ってみましょう!
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- 展覧会名
特別展「海 ―生命のみなもと―」Special Exhibition The OCEAN -The Origin of Life - 期間
2023年7月15日(土)〜10月9日(月・祝) - 開館時間9時~17時(入場は16時30分まで)
夜間開館:8月11日(金・祝)~8月20日(日)は19時閉館(入場は18時30分まで)※常設展示は8月11日(金・祝)~8月15日(火)は18時まで。それ以外の期間、常設展示は17時まで(入場は各閉館時間の30分前まで) - 休館日
9月4日(月)・11日(月)・19日(火)・25日(月) - 会場
国立科学博物館(東京・上野公園) - お問い合わせ
050-5541-8600 (ハローダイヤル )、03-5814-9898(FAX) - アクセス
- https://goo.gl/maps/1kMxULGRZcM3nBTw9
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